rotten apple


湿った身体が

心地悪く感じる

6月の湿度のせいで

腐らせたリンゴを捨てんだ

 

乾かしたはずの

髪が湿っている

面倒だからそのままベッドで

瞳を閉じる

 

寝付けない夜

思い出すあの日のこと

瞼に映る

悲しみと

濡らした枕

 

ずっと泣いてたんだよ

裏切られたこと

愛の強ささえ憎しみに

変わってしまったけど

 

戻ってしまっただけ

あなたに出会う

前にそれだけと

自分に言い聞かせるけど

だけど

 

部屋の合鍵を

置いてったあなたは

腐らせた私のことなんて

何食わぬ顔して捨てんだ

 

悲しみだっていつかは消えるでしょ

あなたがくれた永遠の愛のように

 

ずっと知ってたんだよ

終わりが来ること

別れの言葉も言わずに

あなたが去ることも

 

終わってしまっただけ

1つの物語が

失くしたものなど

忘れて生きて行くだけ

それだけ

 

乾いた心はまだ痛んでいる

アルバムにある写真を私はゴミ箱に捨てんだ